葛飾北斎の娘で、自らも絵師として活躍しました。近年はドラマや映画、アニメを通して注目を集めていますが、応為が描いたとされる肉筆画は世界に10数点しか確認されていません。
代表作「吉原格子先之図」(太田記念美術館蔵)は、光と影の対比で遊里の夜を浮かび上がらせた作品です。
太田記念美術館の「葛飾応為『吉原格子先之図』夜景の系譜」では、この作品を3年ぶりに公開し、鈴木春信・歌川広重・小林清親らの夜景の名品や、明治末以降に海外向けに作られた夜景版画とあわせて、浮世絵の夜景表現の流れのなかで見直しています(「吉原格子先之図」は通期展示)。
東京国立博物館も応為の肉筆画《月下砧打美人図》(江戸時代・19世紀、紙本着色、1幅)を所蔵しています。月光のもとで女性が杵を振り下ろそうとする一瞬を、浮いた左足で強調した作品で、袖口の赤い襦袢の縮の質感を表す激しく波打つ線は、北斎に学んだ技法と解説されています(展示の予定は東京国立博物館の公式サイトでご確認ください)。
| 展覧会 | 会場 | 会期 |
|---|---|---|
| 葛飾応為「吉原格子先之図」 夜景の系譜 | 太田記念美術館 | 2026年10月6日 〜 2026年12月6日(開催中) |
光と闇の描写で知られる葛飾応為の名品を3年ぶりに公開。浮世絵における夜の表現をたどる。